テーマは、Bretagne ブルターニュ
お菓子作りが大好きなアマチュアが腕を競う、フランスM6の人気番組『Le meilleur pâtissier 』。9月中旬からシーズン8の放送が始まっています。
毎回大きなテーマに沿ってお菓子を作るのですが、第1週目の「新学期」、第2週目「キャンプ」に続き、3週目のテーマは「Bretagne /ブルターニュ地方」でした。(フランスでは9月が新入学シーズンです)
放送は毎週水曜の21時〜(フランス時間)、翌日以降は1週間見逃し配信もされているので、下記サイトから閲覧可能です(要・ID登録)。
6play : Replay M6 et direct des émissions et séries
https://www.6play.fr/m6
ブルターニュ地方の食とソバ
フランス北西部の半島に位置するブルターニュ地方、この地方の食べ物といえば、Galette(ガレット=そば粉のクレープ)やCrêpe(クレープ)が代表的ですが、原料のソバは、13世紀に十字軍がもたらしたアジア原産のソバがこの地で栽培奨励され定着。当初、練ったものを固まりで煮込んで食されていましたが、溶いたそば粉生地を薄く丸く平焼きしたものが、「Galette Bretonne(ガレット・ブルトンヌ=ブルターニュ風ガレット)」そば粉のガレットのはじまりだったようです。
ブルターニュ東部のオート・ブルターニュHaute-Bretagne地域ではGalette=そば粉のクレープのことですが、Galetteという言葉には、“丸くて平たいもの”の意味があるので、ブルターニュ西部のバス・ブルターニュBasse Bretagne地域だと、Galette Bretonneといえばバターをたっぷり使ったクッキーのことを指すことが多いよう。
少し、ややこしいですね〜。
ブルターニュの郷土菓子とLe Gwastell Krampouezh
ブルターニュの代表的な郷土菓子には、バターと砂糖をたっぷり折り込んだkouign-amann クイニー・アマン、Sablé breton サブレ・ブルトン、Galette bretonne ガレット・ブルトン、Far breton ファー・ブルトン、Caramel beurre salé 有塩バターキャラメルなど、特産の有塩バターを使ったものもたくさんありますが、
番組内で紹介されていたお菓子が「Le Gwastell Krampouezh 」という名前のお菓子。ブルトン語で「gwastelle=gâteau(ガトー=お菓子)」、「Krampouezh =crêpe(クレープ)」なのでクレープケーキを意味するのだそうです。
どんなお菓子なのかというと、Le Gwastell Krampouezhという名前のように、そば粉で作るビスキュイとクレープの間に、塩バターキャラメル入りのガナッシュを挟んで積み重ね、表面にもガナッシュを塗って仕上げるお菓子です。飾りには、ブルターニュのシンボルTriskellのマークがあしらわれています。
Le Gwastelle Krampouezhのレシピは、MercotteさんのBlogに掲載されているので、気になる方は下記を参考に。ビスキュイ1枚とクレープ15層を重ねたものを、4段積み上げた構成なので、必要なクレープの枚数は合計60枚!
(試してみるのは1段分でも十分そう)
ブルターニュの味を知る、おすすめフランス語料理本
Les Meilleures RECETTESのシリーズ「ブルターニュ(Bretagne)」には、Kig ha farzのレシピが掲載。またこのシリーズは、いろいろな地方が揃っているので、コレクションするのにもおすすめです。